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2011年4月21日木曜日

プルトニウムのプルト君、嘘はついていない(?)いや、ついているようだ。

つい最近プルトニウムのプルト君というのが話題になっていると知りました。
それでプルト君を見てみました。
最初に見たときは半分くらいは嘘ついているように思いましたが、よく聞いていると嘘はついていないような気がしました。ここまで嘘をつかずに嘘をつくのも珍しいと思いました。
小学生でも突っ込みを入れられそうな内容なので面白いのですが、痛々しいです。

黒文字がプルト君のセリフ。
青文字はプルト君のセリフに対する自分のコメント。

「こんにちは、みなさん。」

こんにちは。

「僕、プルトニウムのプルト君です。どうかよろしく。」

どうぞよろしく。

「なぜこんなことをしたかって言いますとねえ、」

いきなり最初から痛々しいセリフですね。
なぜ、こんな痛々しい動画を作成したかと言いますとねって言ってるみたいだよ。

「プルトニウムはみなさんにまるでお化けみたいに考えられている、
そうなんじゃないかなぁって思うからなんです。」

そうだろうね。

「みなさんは僕について、なにかよくわからない、
恐ろしいってイメージを持っていらっしゃいませんか?」

僕はいちおう危険物だと思っていますよ。

「僕がまず最初、戦争の道具、原子爆弾に使われてしまったのは
本当に残念なことでした。」

そう。

「でも僕だって戦争は大嫌いです。
平和に働くことが大好きなんです。」

プルトニウムでも好き嫌いがあるんだね。(ということにしといてあげようよ)

「ノーベルが発明したダイナマイトだって、
危険だけど人類の役にたっているでしょ。」

ここでダイナマイトを引用するのは、ノーベルは戦争で使うために
ダイナマイトを作ったわけではないのに、戦争に利用されてしまった
事をとても悲しんだという逸話にちなんでいるんだね。

「僕もそうなりたいし、なれるんです。」

なれるんですは余計だと思うけど、まあ可能性は否定しないよ。

「みなさん、今日はプルトニウムの本当の話を聞いてください。」

はーい。

「プルトニウムはウランのように鉱山から掘り出すことはできません。
原子炉の中でウランが燃えるとき生まれてくるんです。」

そうだね、地球の年齢に比べるとプルトニウムの寿命は短いからね。

「僕を最初に発見してくださったのは、
アメリカの原子力委員長を務めたこともあるシーボーグ博士で、
1940年のことでした。」

そうなんだ、原爆のわずか5年前なんだね。
委員長を務めたことがあると言われても、
ここでなにかの権威付けがしたいのかい?
あこがれの先生みたいなものなのだろうか?

「プルトニウムと言う名前は太陽系の一番外側の惑星、
冥王星プルートにちなんでいます。
ついでに言えばウランはそのふたつ内側の惑星、
天王星ウラヌスからきています。」

へー、天王星ってウラヌスっていうんだね。気がつかなかったよ。

「みなさんとのお付き合いがまだ浅いせいか、
僕にはどうも悪い噂があって良く知られていないことが多いようです。」

普通プルトニウムで明るい話題にはならないと思うよ。

「ええ、どんなことかって。それをこれからご紹介しましょう。」

どーぞ。

2011年4月20日水曜日

円運動しているときの加速度の計算方法が分からなくて悩む。遠心力と言うのは正しくないらしい。

えーと、原子炉は核爆弾を作るのに必要で、核爆弾は地球へ飛来する隕石をやっつけるのに必要で・・・、などとブログに書いた後で隕石が地球にぶつかる頻度を調べたら隕石を持ち出して原子炉の必要性を訴えるのは無理があることに気がついた。それはそうと実際に隕石が地球にぶつかったら、どれくらいのエネルギーになるのかしら、いろんなケースがあるはずだけど、気になるんで調べてみたけど良い資料が見つからない。それでは勉強になるでしょうから自力で計算してみましょう。

まず、どのくらいの相対速度になり得るのか計算しようと思う。とりあえず地球が太陽の周りを公転する速さや位置エネルギーを調べてみようと思った。

それで、公転の速さは半径と周期が分かれば計算できる。本当は楕円運動だけど大雑把にわかればいいから円として考えてしまう。

地球から太陽までの距離(R):1.5×1011[m]
公転周期(T):365×24×3600[s]
だから
地球が太陽を周る速さ:2πR/T=2×3.14×1.5×1011/365×24×3600=2.987×104[m/s]
となる。

だから衝突するとしたら少なくとも地球の方は秒速30km程度の速度を持っていると分かるので、相手も同じくらいの速度であれば、0~60km/s 程度の相対速度になり得ると予想できる。

それで、地球の公転軌道よりももっと遠いところから落っこちてくるような場合は、太陽を基準にした位置エネルギーを調べれば、どれくらいのスピードになり得るか、もしかしたら勘違いかもしれないけど、計算できるような気がした。

そこで、今度は太陽の重力を計算したいと思った。それで、太陽の質量は記憶していないので、調べないといけないんだけど、せっかく半径と速度が分かっているのだからここから質量も求める事ができるはずだと考えた。

つまり、地球が太陽の周りをほぼ円運動しているのは、地球の円運動で発生するいわゆる遠心力の大きさと、太陽からの重力の大きさが釣り合っている状態だからで、遠心力の大きさが分かれば重力も分かるし、太陽の質量もわかるという理屈。

ところで、遠心力という力は存在しないので向心力というのが正しいらしい。だから遠心力と言わずに向心力とか別の言い方にしよう。

それで、半径と周期が分かっているのだから円の中心に向かう加速度の大きさは、どうやって計算するんだろう?

高校生くらいのときのテキストに公式が載っていたと思うんだけど、覚えていない。困った。Google先生に聞いてみればすぐに教えてもらえると思うのだけど、それだとなんかカンニングしているみたいで嫌だから自分で考えてみよう。

まず、本来ならば等速直線運動するはずの質点が、円運動を行うということは、速度に対して垂直の力が加わっているためと授業で教わったのを思い出す。それから糸につけた物体をぐるぐる回して円運動をさせてから糸を放したり糸が切れたりしたばあいの物体の運動は、それまで描いていた円の接線方向に直進するという説明を思い出す。

それからその本来なら等速直線運動するはずの物体が円軌道を描くために円周にあわせて向きを変えるのは、ちょうど重力に引かれて落下するのと同じだけ移動しているそうなので、どうゆうことかを考えると、円周にそって移動した場合と等速直線運動した場合との速度ベクトルの差を調べればよいに違いない。

速度は角速度×半径なので、rω となる。ωは 2π/T。円周上の接線を考えて、その接点(これをPとしよう)をスタート位置として、時刻 t 秒後の位置は、直進する方は円の接線上を rωt の距離を進んだ位置に(これをAとしよう)、円運動の方は円周上の距離 rωt の位置に(これをBとしよう)来る。A点とB点の距離が重力によって進行方向が曲げられた結果の一種の落下距離と考える事ができるはず。
円の中心をOとしたらPOAとPOBの二つの三角形ができる。ここで t が十分小さければこの落下距離とみなせるAB間の距離は r{1-cos(ωt)} で近似できるはず。

それで、これに実際の数値を入れて 1 秒後の計算をしてみる。
(%i8) (1.5*10^11)*(1-cos(1*(2*3.14)/(365*24*3600)));
(%o8) 0.0029809488211185

等速直線運動した場合と等速円運動した場合の距離の差は 0.00298 [m] つまり 2.98×10-3 で 2.98 [mm] ということらしい。

これで移動距離と言うか一種の落下距離が分かったことになるので、これを元に加速度を出してみる。

時間(t)に比例する等加速度運動する場合の速度(v)とt秒間での移動距離(d)の関係は d=1/2 vt (vは時刻tでの速度)となる。

すると、等加速度運動で距離 d を移動した場合の t 秒後の速度は
v=2d/t
t=1なら
v=2×2.98×10-3/1
= 5.96×10-3[m/s]
つまり加速度は
g= 5.96×10-3 [m/s2]
となる。

ではこの加速度を重力加速度とみなした場合、半径 R での中心の質量はいくらか計算しよう。

G=6.67×10-11で、

g=GM/R2

なのだから、Mを計算するには

M= (g・R2) / G

(%i13) R:1.5*10^11;
(%o13) 1.5E+11
(%i14) T:3.65*10^2*24*3600;
(%o14) 3.1536E+7
(%i15) d:(1.5*10^11)*(1-cos(1*(2*3.14)/(365*24*3600)));
(%o15) 0.0029809488211185
(%i16) G:6.77*10^-11;
(%o16) 6.7699999999999996E-11
(%i18) 2*d*R^2/G;
(%o18) 1.9814283153668323E+30

となって、太陽の質量は 1.98×1030 [kg] と計算できた。正解を理科年表で調べると、1.9891×1030 [kg] でした。だいぶ近い値が出たので満足です。

さて、あくまでもこれは近似でした。本来ならばもっとスマートな遠心力の公式のようなものがあったはずです。それはどういったものでしょう。

とりあえず、半径が大きくなれば遠心力というか向心力は大きくなるね。

回転速度が速くなればそれだけ向心力も大きくなるね。

ということで、回転速度は角速度 ω で表すのが便利。距離は r で、そうして時刻 t 秒後の加速度を計算して、この t をどんどん小さくしていけば、微分とか積分とかすれば答えが得られるような気がする。

しかし、tを限りなく小さくしていけば1-cos(ωt)は0になるだけで計算ができない。困った。とても困った。自分はなんて頭が悪いんだ。などと口惜しがって、しかたがないので近似の計算で ω や r を一定にした場合の変化具合を調べてみた。

ωを一定にしたときにrを変化させた場合の加速度。

r(1-cos(ωt)) なのだから、単純に比例すると分かる。

r=1, t=10-4として、ωを変化させた場合の加速度 g を求めると。

ω g
1 0.9999・・・
2 3.9999・・・
3 8.9999・・・
4 15.999・・・
5 24.999・・・
×10-8

g は ω2 に比例しているように見える。

だから

「円運動における向心力(遠心力)の大きさは半径に比例して角速度の2乗に比例する」

ということらしい。

これを式で表すと g=rω2. となる。

周期Tを使うなら  g=r(2π/T)2.

さて、これが本当かどうかを実際の数値を入れて確かめてみよう。

2011年4月18日月曜日

原発事故について、放置してしまえとは無責任な気もするが、とても気になるので。

そもそも水素爆発が起きて建屋が吹き飛んだ時点で、あの原発は終っていると思った。
放っておいてもチェルノブイリのような惨事にはならないだろうから、全員撤収して後は野となれ山となれ、現場の作業員を生命の危険にさらすよりは、遠くに避難して何年か経ってから作業に取りかかった方が利口なのではないかと思った。

というのは今(というか先月中旬くらい)がんばって作業しても目にみえるような効果は得られないと思ったのと、放っておいてもあまり変わらないような気がしてならないからです。

もちろん放置してしまえば、その間に放射能がたくさん飛んで行ったり流れて行ったりするだろうけど、大部分の放射性物質は最初の水素爆発で飛び出したものと聞く(どこで聞いたんだろう?)。放射性物質の流出が拡大しないように、政府や東京電力や現場の作業員がいろいろな工夫をしてくれたおかげで放射性物質の流出は減少傾向にあるようだ。しかし、遠くにいれば害がないというレベルなら、あえて危険をおかしてまで作業する必要はないと思う。わざわざ近くに出向いて行って作業員を危険なめに遭わせるのは、なんだかとても悪い気がする。

つまり、放射能漏れが続いていると気分が悪いからって人を危険なめに遭わせるのはどうなんだろうかと。政府は外国や国民の圧力から作業員の生命の安全を守るべきなのではないかな。

たしかに、使用済核燃料や原子炉圧力容器内の冷却を続けなければ更に被害が拡大するだろうけど、放射性物質の放出が一時的に増加したとしても、空気や水や土や食べ物を丁寧に検査して、危ないところはこまめに避けて通れば誰も危険なめには遭わないと思う。

作業員を英雄あつかいするよりも、はじめから作業させない方が良いと思う。

そういえば今回の事故もレベル5からレベル7に引き上げられてしまった。レベル6と7のあいだくらい、たぶん6、もしかしたら7になってしまうかなと思っていたら7でした。ちょっと大袈裟な気がするけど。

既に多数のロボットが活躍しているけど、だけどもう少し活躍して欲しい。これは人間のやるべき作業ではないよ。人間の代わりに活躍できるロボットが開発されるまで作業休止するとか。開発が終る頃もまだ原子炉は温かいと思う。

そうゆう意味では人間が作業できるくらいなのだから、原発周辺の汚染状況は見た目ほどひどくはないということだろうか。わからない。もっと一生懸命に勉強していたら分かるのだと思う。残念。

2011年4月13日水曜日

ところで、実際に小惑星が地球に衝突する頻度はどのくらいでしょうか。

前々回くらいの記事の続きみたいなものなのですが、前々回くらいの記事で小惑星を迎撃するには核爆弾を使うしかないと書いたけど、これは本当だろうか?NASAは核ミサイル装備の迎撃システムを開発しているとかいう情報もある。批判も多いようだ。
http://wiredvision.jp/news/200708/2007080923.html
また、小惑星が地球に衝突する頻度はどの程度のものなのだろうか。

そのものずばりな記事がこれ。
http://www.kwasan.kyoto-u.ac.jp/usss/etc/symp4/usss4_bando.pdf

どうやら核爆弾を使うだけが回避策ではないようですね。いろいろな方法があります。確かに核爆弾は即効性が高いですけど、時間的余裕があれば他の方法でも問題なさそうです。

そして小惑星の衝突頻度は、直径25m級の小惑星ならば200年に1度くらいの頻度で衝突しているようです。このくらいの大きさだと空中爆発してしまうそうですが、爆発エネルギーはTNT換算で1メガトン、マグニチュードは7程度に相当するようです。大都市に直撃しない限りはそれほど大規模な災害にはならないそうです。

地域的な影響を与える50m(10MT)級の大きさだと2000年に1度あるかないかだそうです。東日本大震災は1000年に一度と噂されているので発生頻度は巨大地震の半分程度と考えて良いのだろうか。

ちなみに大陸規模の影響を与えるような300メートル(2000MT)級の小惑星と衝突する頻度は10万年に一度あるかないかという程度だそうです。

ということで以前ブログで書いた、巨大隕石の衝突に対しては核爆弾を使うしかないから核爆弾を製造するための原子炉を確保しておくのは価値のあることだと主張したのだけど、上記の通り説得力が弱かったなと後悔するのでした。

原子炉に替わるエネルギー源として個人的には地熱発電に期待しているですが、地球内部の温度が高いのは中でウランが燃えているからだという話を聞いた事がある。それなら地球そのものが天然の原子炉だなと思い興味を感じて調べてみる。

どうやら原子炉みたいに核分裂の連鎖反応が起きているわけではないらしく、普通にウランなどの半減期の長い放射性同位体の崩壊熱が地球の冷えるスピードを遅らせているらしい。

どの程度の割合が崩壊熱で生じているのか気になったのだけど、良い資料は見つからなかった。

・地球がなかなか冷えない理由は地球の中の放射性同位体が壊変するときの熱のため。
http://hakone.eri.u-tokyo.ac.jp/kazan/Question/topic/topic74.html

・地熱学会のページ。
http://wwwsoc.nii.ac.jp/grsj/whatbook/chapter1.html

さて、地球の熱源について調べていたら見つけた放射線のメモ。
放射線の電離作用で生物の細胞をどの程度破壊するかの説明がある。
http://www.mns.kyutech.ac.jp/~okamoto/education/nuclearpower/radiation-law-summary101027b.pdf

しかし、現在の技術では高出力高効率な地熱発電所を実現するのは難しいのではないかな。井戸を掘るだけでも1億円くらいはかかるのではないかな?効率を良くするにはより深くて高温な場所まで掘り進める必要があるだろうけど、あまり高温だと鉄もやわらかくなって掘削できなくなってしまいそうで心配だ。

できれば原子力は使いたくないんだけど、現実問題として他に安定して高出力の電力を供給できる発電方法が存在しないのだから、これまでの生活を改めるか原子炉を使い続けるかのどちらかしかない。節電も近年ではエコな取り組みが進んで企業でも一般家庭でも省エネ化や省エネ家電が普及してきて節電できる幅が少なくなっていると思う。放射性廃棄物よりも失業率が上がることの方が切実な問題なのかもしれない。

こうなったら技術革新を起こさないといけないので、今後の日本社会はこれまでにない急激な変化が良い方向に起こるのではないかと期待しています。といってもどのように変化するのか予想ができないので、自分としては「今までと同じようにやっていては駄目だから、別の方法を考えよう。」という意識を持つように心がけたい。

2011年4月12日火曜日

余震が多くて気持ち悪い。

最近また余震が多くなった。船酔い状態で気持ち悪い。次は首都圏で大きな地震があるのではないかと不安になって気分が悪い。沖の方にメガフロートを浮かべてそこに住めば地震や津波がきてもあまり心配しなくて済みそう。そういえば静岡県の清水港にあるメガフロートが福島第一原発の放射能汚染された水を貯めて置くのに使われることになって横浜港に入っているそうだ。
http://kenplatz.nikkeibp.co.jp/article/building/news/20110405/546792/?P=1
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110407/t10015158301000.html

将来、三陸沖の漁港は水深の深い沖の方にメガフロートを作ってそこを拠点にすれば津波が来ても影響が少なく済んで良いかも。メガフロートなら造船所で作れるから巨大な堤防を現地で作るよりも効率的かも。それとも住むところはきちんと堤防で固めて養殖場とか漁船の係留場とかにはメガフロートを活用するってのがいいのかな?夢が膨らむ。船好きだから船の延長のメガフロートには関心が高いのです。

2011年4月9日土曜日

久々の飯ごう炊飯

どうゆうわけだかは知らないんだが、なぜかうちの炊飯器が壊れたみたいだ。

ご飯を食べようと思って炊飯器のスイッチオンして炊き上がりを待っていたら、突然あやしげな破裂音。いったい何の音かと思い探索してみたけど原因が特定できなくて右往左往。

どこからともなく焦げ臭い匂い。しかも電気のショートした時のような危険な香り。匂いの元を探すと炊飯器が怪しい。炊いている途中だけどスイッチオフしてしまおうか、福島原発のことを考えると危険だと思ったら直ちに停止させるべきだ、でもご飯が食べたいもったいない、などと悩みながらジーっと炊飯器を観察。

再び「ボンッ!」と目の前で炊飯器の蓋が浮き上がって隙間からまるで福島原発みたいに水蒸気が噴出す様子を見てしまった。あと十数分で炊き上がりだからここで止めても食えない事はないだろうとも思いつつ諦めてスイッチオフ。もうこの炊飯器を使うことは二度とないだろうなどと思いながら冷めるのを待った。ご飯はわずかに芯が残っていたけど食べる事ができたので良かった。

そうしてご飯を炊けなくてもあまり不便を感じない日々を過ごしていたら、なんだか急にご飯が食べたくなった。壊れたらしい炊飯器を使うのは心配だと考え、数年前に用意した飯ごうとポケットストーブを引っ張り出してきた。

こんな感じ。

燃料用アルコールを使って加熱して、途中で燃料が切れたから補給して、なんか焦げ臭い匂いがしてきたし時間も十分だと思うので火を消して中身を確認。ちょっと、火力不足だったか、おいしくない。おこげも硬いばかりで焦げた餅みたいでおいしくない。数年前に炊いた時はとてもおいしく炊けたので満足できたんだけど、今回はちょっと失敗。硬いところは味噌汁でふやかしながら食べました。味噌汁はおいしかったです。

2011年4月8日金曜日

基本的には原発反対なんだけど、かといって全ての原子炉を廃炉にすれば良いとも思わない。

福島第一原発の事故をうけて、世の中は原発廃絶の方向に傾いているように思う。

子供の頃から原発には反対だと思っていたから良いことだと思ってはいるのだけど、最近は知恵がついて極端なのもよくないと考えるようになってきた。

ニュースを聞いていても、これだけの大事故を経験しても原発は必要だと考える人も少なくないようでした。原発のエネルギーに依存している人が多いということだろうか。

原発がなくても火力発電などのエネルギーで足りるというのはよく聞く話しで、たぶんそうなんだろうなと思う。石油のエネルギーはとても大きなものだしね。

だから原子力発電所はなくても大丈夫といえば大丈夫なはずです。ところが原子炉はないと困る。原子炉で各種の放射性同位体が生成されますけど、中には有用なものもあって医療用の放射線源として使われたり、建築物や溶接箇所の検査に使われたりと、身の回りの身近なところでお役に立っているのです。それに原子物理学や原子力工学とかの分野でも活発な研究開発のためには必要でしょう。まぁ、この程度の目的なら1個か2個の実験用の原子炉があれば足りると思いますが。

それから、これは別の話題になってしまいますが核爆弾を作るのにも原子炉が必要です。戦争で使われるのは悪ですが、飛来する巨大隕石を破壊するには核爆弾を使うしかありません。

日本では核兵器は「持たない」「作らない」「???」ということになっていますが、隕石というか小惑星が地球の大気圏に突入する前に破砕したり軌道を変えたりするための核爆弾なら持っても良いのではないかとも思います。それから木星より遠くの惑星まで往復する宇宙船のエネルギー源としても原子力は今のところ不可欠だと思います。未来の夢物語ですけど、そうゆう夢物語が実現できるような将来まで原子力技術を研究開発する技術者や研究者を育成しておく必要もあるはずです。

石油から取り出せるエネルギーは膨大ですが、原子力はもっと強力です。強すぎるのが欠点でしょうか。首都圏の普通のオフィス街や住宅の電力をまなかう程度なら化石燃料だけで十分だと思います。

しかし、鉄、アルミ、自動車、造船、化学などなど他にもいろいろあると思いますがこのような工場などでは大量の電力を必要とします。日本は工業が優れているから工業製品を輸出することで経済が成り立っているはずです。なので日本の工業を支えるには大量の電力を安定して供給する必要があります。そう考えれば原子力はなかなかに安定した良い電源と言えるでしょう。

止めることの許されないサーバーを24時間365日連続稼働させるための電源も太陽光発電や風力発電を使うより火力や原子力を使った方が安心感があると言って同意してくれる人は少なくないと思います。

なら火力と言われるかもしれませんが、火力に大きく依存する場合は石油価格に電力の費用が連動してしまい経済全体への影響が大きくなります。そのため石油への依存度を下げるには原子力が必要です。原子力ならば石油価格が安定するまでの数ヶ月~数年は補給なしでの電力供給が期待できます。

日本の工業を支えるのに太陽光発電や風力発電などは見るからに役立ちそうにありません。地熱発電は個人的には将来有望だと期待していますが、現在の技術では原子力の方が現実的なエネルギー源でしょう。

放射性廃棄物は手に負えない全くどうすることもできない負の遺産になりますが、強力で安定した電力供給能力とを合わせて考えると、原発は必要だと過去の人たちは考えたようです。

これはそれほど悪い考えではなかったかもしれません。今回の事故をとおして改めて調べたり考えたりしていると、原子力ってけっこう安全に考えを重ねた上で作られているのだなと感じました。それに大電力を安定して利用できた結果として日本の経済を発展させる基盤ができたのだとも思います。

ここでの経済の発展と言うのは贅沢をすることではなくて、死なずに済むはずの伝染病で死んでしまったり、十分な教育を受ける事ができずに労働の機会が奪われてしまうことのないような世の中、世界中から一目置かれるような国にできたということだと考えています。

原発を全て止めて昔のような自然と共にある生活に戻ろうという考えもあるかと思いますが、禁欲的で仙人のような暮らしに耐えられるならそれはとても良い考えに違いありません。

原発や化石燃料を使わない方向で進むなら工業を諦めて金融やサービス業、観光、農耕、水産などエネルギー消費の少ない国づくりにシフトしていくと良いかもしれません。

ただ、日本は工業国で既に多数の原子炉を持っていることから今後は新エネルギーの普及を加速しつつ従来の原子力発電と火力発電、水力発電と地熱発電、その他をバランスよく組合わせて安定した電力供給につなげていくのが現実的な今後の見通しになるのだと思う。震災前よりは火力・水力・原子力の比率では原子力が少なくなって水力・地熱などが徐々に重要になってくるのかなと思う。

それにしても、想定外の巨大地震と大津波でも大事故になったのは福島第一だけだったと考えれば、まあまあ日本の原発も丈夫には作ってあったということでしょうか。今後は既存の原発の改良も含めて、更に丈夫に作って二度と同じような事故を起こさないようにしたいですね。

といっても福島第一は1号炉はアメリカのGE製、2~4号炉も建設は日本企業だけど基本設計は共通という記事を確か週刊朝日で読んだと思う。それによるとMARK-I型原子炉は設計に問題があったらしい。

東京電力のサイトにしっかりと1号炉から5号炉までマークI型と書いてあった。
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/intro/outline/outline-j.html

毎日新聞でも同様の記事があった。
http://mainichi.jp/select/weathernews/20110311/news/20110330k0000e030026000c.html

それに対してちゃっかりとGEが日本語で釈明している。
http://www.ge.com/jp/news/reports/gereport_march18_11.html

まあ、改良もしていますが基本的に40年前の技術なので古いです。今回の事故は非常用の電源が使えなくなったことが致命的な原因なので原子炉に文句を言ってもしかたがないのかもしれない。しかたがないで済まされる問題でもないだろうが。

2011年4月7日木曜日

放射能から身を守る方法とか放射能汚染について考えてみた。

遠くへ逃げるのが一番だと思った。

気候によってムラができるけれど、放射能の漏出源から遠くなれば遠くなるほど放射能の濃度は薄くなる。だからできるだけ遠くに避難すれば放射能の危険は少なくなる。今のところ首都圏は遠いから大丈夫と楽観的に考えています。

だけど心配なのは放射能漏れが今後も数ヶ月は続くという状況。少しずつでも長期間に渡って放出が続けば総量は多くなるに違いない。とても不安だ。

ヨウ素は甲状腺に溜るから放射性のヨウ素131も体内に取り込むと甲状腺に溜ってしまう。
甲状腺の内側から放射線を出されるので甲状腺の疾患を招き易い。これを予防するために放射性でない普通のヨウ素をあらかじめ摂取しておく。放射性のヨウ素が後から入ってきても甲状腺には既に普通のヨウ素が十分溜っているので、放射性のヨウ素は甲状腺に留まることなく通り過ぎて行く。

甲状腺の疾患を招くほどの放射能がどの程度のものなのかわからないが、主に食物から摂取することになるので、安全な食物が入手できないような場合にヨウ素剤は必要なのだと思う。

それから、ヨウ素剤が必要な程にひどい汚染状況ならヨウ素剤を飲むよりも避難した方が良いに違いないので、たぶんヨウ素剤が必要になる事はない。

また、NHKのラジオで保安員が言っていたけど、外出するときはレインコートにマスクと帽子に長袖長ズボンという格好で、帰ってきたらビニール袋に密封、レインコートは玄関の外にかけておく。また、服は洗濯すれば付着した放射性物質が落ちる。

どことなく花粉症対策に似ている感じがする。塵状で空中を舞っている放射性物質には効果がありそう。だけど気化したものには意味ない。こういった対策をとる必要があるってことは避難する直前という状況だね。

ところで放出された放射性物質の大半は太平洋に飛んで行ってしまったし、高レベルの放射性廃棄物と化した冷却水の類は太平洋に流れ込んでしまった。陸地に落ちた放射性物質も雨が降れば流されて川に流れて海に流れ込む。途中に浄水場があったりもする。そしてこれからも放射性物質は太平洋に流れ込み続けることになると思う。
海は広いので最終的には無いのと同じくらいに薄くなってしまうけれど、海流とか潮の満ち干きとか風とかの影響でムラができるはずですが、やはり日本近海の太平洋側は数年から十数年程度の間は海産物の心配をしなければならないと思う。放射性のセシウム134は2年、セシウム137は30年の半減期なので、わずかずつでも長期間に渡って食べ続ければ体内被曝の心配が拭い去れない。

そうすると農作物と海産物のどちらが安全なのかと疑問を感じる。農作物でも土壌が汚染されてしまえば安全とは言えない。陸地に降ってきた放射性物質よりは太平洋に流れ込んだ放射性物質の方が圧倒的に多いと思うのだけど、海は広くて大きいので、すぐに攪拌されて薄くなってむしろ安全なのではないかとも考えてしまう。

結局、どのような食品が安全なのか分からないので、流通前に放射能測定をして一定レベル以上のものは流通しないように行政や各食品関連会社に管理をしてもらうしかない。

ただ、基準をクリアしても通常よりは高いレベルの放射能を持っているものを長期間摂取して本当に大丈夫なのか、行政などで行う安全のための管理が本当に信用できるのか、売れないと困るので基準値を超えていても出荷してしまう業者がいないのか、心配が残る。

そういうわけだから日本国内にいる限りは安心できないので放射能の問題に関しては海外へ脱出するというのが一番安心なように思える。ただし、海外に行くと放射能以外の問題があるかもしれない。それに大事故が更に悪化して深刻な事故になって大量の放射性物質を撒き散らして世界中の海や土壌や空気を汚染するようになれば、地球上のどこに行っても放射能の影響から逃れる事はできない。

さて、数ヶ月先となると夏がやってくる。夏がくれば台風がやってくる。台風がやってくれば地上の塵はことごとく遥か彼方へ吹き飛ばされ、海の水は大きく波打ちかき回され、大雨で泥は流され川の水は新たにされる。というわけで、放射能汚染も夏を過ぎれば収まるかなと期待しているのだけど、甘い考えなのかな。

人間の場合は4~5シーベルトあたりが半数致死量の推定だそうだけど、同じだけの放射線を浴びても半分の人は死んで半分の人は死なない。この違いはなんだろうかと思う。放射線への耐性に個人差があるのか、ただ単に運の良し悪しなのか、あまり考えてもしかたがないけど、できることには限度があるから自分の責任の範囲というか、できることを果たしたら、あとは自分の体の放射線への耐性を信じて心を強くもって生き延びていくしかないように思った。

嗚呼、大人はけっこう大丈夫なんだよね。小さな子供が放射線に弱いんだよね。自分はともかく小さな子供のこととかを考えると心配になるんだよね。

メモメモ放射能のメモ

放射能や放射線、原子核の壊変などについて調べようと資料を探索中。

放 射 線 の 人 体 へ の 影 響
http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~ric/html/index.html

β壊変 (08-01-01-06)
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=08-01-01-06

R I の 基 礎 知 識
http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~ric/html/RI-HP6/kisotisiki.htm

放射性ヨウ化(I-131)ナトリウムカプセルを用いた内用療法の適正使用マニュアル
http://www.jsnm.org/files/pdf/guideline/i-131_manual_ver01.pdf

体表面汚染時の測定と皮膚の線量
http://www.remnet.jp/lecture/b03_02/3-1.html

==更に追加==

長崎大、クイズ。
http://www.med.nagasaki-u.ac.jp/nuric/docs/quiz.html

早野教授
http://twitter.com/opapie/%E6%97%A9%E9%87%8E%E6%95%99%E6%8E%88
なんか、震災後に難しいけど興味深い物理の問題とその回答を見かけるけれど、ここから発信されたらしいぞ。

そしてこのツイッターからネイチャー誌の福島原発関連の和訳をしているブログが紹介されていたぞ。
http://yokofurukawa.wordpress.com/2011/04/06/%E8%8B%B1%E8%AA%9E%E5%9C%8F%E3%81%AE%E7%B7%8F%E5%90%88%E7%A7%91%E5%AD%A6%E8%AA%8C%E3%80%8C%E3%83%8D%E3%82%A4%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%BC%E3%80%8D%E3%81%AE%E7%A6%8F%E5%B3%B6%E5%8E%9F%E7%99%BA%E4%BA%8B/