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2012年5月24日木曜日

嗚呼悲しいショック失望した・・・。

先月頃の新聞で近所の千葉県立現代産業科学館が除染対象に選ばれていることに気がついて「おや?福島からはけっこう距離があるのになんで除染しなきゃいけないんだ?」と不思議に思った。

で、風向きかな、千葉県は意外と汚染されていたようだ。子供を外で遊ばせてはいけないようだ。通学以外での外出は極力控えるべきだ。引越しする程ではなさそうだ。などと思った。

そして、無目的にYouTubeを眺めていると、ふと福島原発関連の動画に気がついて見てみた。

いつものように、「嗚呼、危険なのを知りながら放置し続けた自分を含む全国民の罪だわ。観念してガンに怯えて暮らすしかないんだわ。ガンになっても『ただちに死ぬわけではない』のだから。」などと思っていた。しかし。

http://www.youtube.com/watch?v=GjwQHW78Afs&feature=relmfu

あれ?おや?えーーーー!

ラジオとかでは3号機の爆発がこんなに大きかったなんて聞いてないぞ。

水素爆発って聞いていたけど、映像を見る限り水素爆発であそこまで吹き上げるとは思えない。たぶん本当に即発臨界による爆発だろう。

アメリカが退避勧告してた範囲が大袈裟なのは用心深いからだろうと思っていたのだが、これを見る限りでは妥当だったみたい。

隣の建物から配管をつたって水素が入り込むなんてヘンだなと思いはしたが、政府を信用する事にしていたから、非常にがっかりした。

これは、たぶんチェルノブイリを越えている。

つまり、私は今まで炉心の燃料棒の束が大空高く舞い上がったわけでもなければ、つまり気体やほぼ水溶液の状態であれば攪拌されてしまうし、そもそも量も限られるから大した事にはならないと思っていた。それに原発周辺の木々は緑色をしていて枯れていない、逆立ちしたって何もしないで放置したってチェルノブイリには及ばないと思っていたんだけど、この映像を見ると燃料棒の束が大空高く舞い上がり、更にまずいことにかなりの量は海に落ちてるようだ。

嗚呼、ちゃんと映像で確認しておくべきだった。もうやだ、東京電力だけでなく、政府の言うことも信じられない。マスコミも信じない。いくらなんでもここまでひどく隠蔽されることはないだろうと思っていたのに。

ニュースを聞いている限りでは、外に出た核燃料は原子炉一基分の1%未満だと思っていたけど70~90%程度は外に出ているのではないか?それなのに陸地の被害がこの程度ということは海の被害の方が甚大ということだ。(きちんと計算しなければ分からないけど・・・計算方法がわからん)

みつけた。ベクレルのグラム換算:
http://hosohashi.blog59.fc2.com/blog-entry-29.html
大気中に放出された放射性物質の量は200g未満のようだ。(だから大半が海に落ちたとしても燃料の99%以上はまだ原子炉建屋内に残っているはずだ。私は心配のし過ぎだ。でも大気中以外の場所にはキログラム単位の塊で放射性物質が放出されたと思う。)

つまり気体や水溶液ではなく、核燃料が固体の状態で、しかも中途半端な大きさの砂粒のような粒子状になったものが海底に降り積もっているのでないか。これだと台風が来たって海水では攪拌されないわけで、海の中だから見えないけれど原発前の海底は地獄のような状態なのではないだろうか。

燃料棒の破片のような塊は潜水船でなければ回収できない。地上であればリモートコントロールの機械や死を覚悟した人間によって回収できるに違いないが海中では無理。

それから粒子状のウランとプルトニウムは海底の潮流に乗ってゆっくりと移動しながら広がって行く事になる。仮に毎時1mで流れていくとしたら1年あれば8.76km運ばれてしまう。(海底の潮流はどのくらいの速さなのだろうか?)

海底で生活している魚や貝類が周囲の砂を体内に取り込んでいるような状態で近所の市場やスーパーマーケットで現在も売られている可能性があるということではないか。

しかもこれは当たり外れの差が極めて大きいという状態ではないか。

標本調査みたく多数の中から少数を取り出して検査するのではなくて流通前の全ての魚介類を検査する必要があるということではないか。

ああ、あと水中だと放射線の減衰が激しいから被曝の危険は低いけど反対に検出が難しくなるので汚染の実態を調べるには実際に潜水船を潜らせて直接調査する必要があると思うのだが、そんなニュースはなかったよね。

それよりもこの種の事故の場合は窓の小さな深海調査船ではなくて浅い海を広い視野で観察できる潜水船を何隻も用意してメートル単位で区切って捜索しないと落ちた燃料棒の塊とかは見つけることができないと思うのだがそんな潜水船あったっけ?

水中ではたぶん10mも離れたら放射線源を検知できないから除染するの難しそうだ。早い段階で付近の海底にゲル化剤か水ガラスかなにか適当な固化作用のあるものとカテキンみたいな吸着作用のあるものを海底に散布しておくべきだったと思う。などと言っても誰もやらないと思うけど。そもそも面積広すぎて無理。

そうね、そんなの事故が起こる前から分かっていたのよね。絶対安全と言っているのだから絶対に大きな事故が起こるって。10年以上前の学生の頃から分かっていたものね。原子力産業界には就職しない方が良いって。

嗚呼、でも悲しい、ここまでひどかったなんて悲しい。今の私は原発は必要だと思っているのに原子力ムラの隠蔽体質のおかげで全然希望が持てない。

しかし、これもう1年以上前の話しなんだよ。海底の地形にもよるし。移動速度もわからないし。潮流に乗って移動できるような粒子はどんどん深いところに落ちていくから一部は日本海溝に沈んでいるのではないかと思う。けど大部分は、まだ太平洋側東日本近海にたくさん残っているでしょうね。長年に渡って魚介類を汚染し続けるに違いない。

細かな粉末状のものは海流で遠くまで運ばれるから北太平洋は既に汚染されている。それだけ濃度は薄まったと思うけど。

嗚呼、事故が起きてすぐに原子力ムラの無責任な責任者を集めて公開処刑すべきだったんだよ。処刑してから事故対策を進めればある程度は信用できる情報が開示されただろうに。明治政府の方がマシなのではないかと思えてならない。

でも自分が反対の立場だったらなにができたかね。正しいと思える行動を取り続ける事ができただろうか。きっと同じようにお金や一時の身の安全と引き換えに堕落と腐敗で心身を蝕むことになるのだよ。

それにしても1年以上前の情報を今頃知る事になるなんて。まぁ、あの頃は余裕がなかったからね冷静さを保つことを優先していたからね。

それにこれらの情報がどこまで正確なのかは、あと何十年も待たないとわからないでしょうね。もしうまくいけば日本がまともな国になれるチャンスなのだと思えば少しは希望が持てるかも。

現代産業科学館の除染を調べたら次の資料があった。

http://www.pref.chiba.lg.jp/bousaik/press/2012/documents/20120419.pdf

毎時0.23マイクロシーベルト以上で子供の利用が多い施設が優先とされている。どうやら念のためという程度のようだ。

もう少し細かく考えてみよう。

炉心には制御棒があるから核分裂が抑制されるけど格納容器の外にあるプールの方は裸の状態で周囲に減速材となる水が存在していて炉心にあるのと同じくらいの量の燃料集合体が存在していたのね。

これが盲点だった。燃料集合体同士の間隔が十分離れていれば安全だけど、水素爆発などで圧力が加われば圧縮されて一瞬で臨界に達してしまうのね。しかもMOX燃料だからプルトニウム入りで臨界になりやすかったと、、、。

で、一瞬で高温になってしまうから核燃料の一部と周囲の水が気化することで水蒸気爆発のような状態が起きる。

爆発すると急激に密度が減ってそれ以上の核反応は続かないのでプールにあった核燃料の大半は壊変せずに撒き散らされたと予想できる。

で、ここで大空高く舞い上がった核物質の形状は次のようなもの。
  • 気化してから冷却された微細な粉末状のもの(~0.1mm程度)
  • 粉々に粉砕された砂状のもの(0.1mm~1mm程度)
  • 小石程度の大きさ(1mm~1cm程度)
  • 壊れた燃料棒の塊
で、半分は海に、残り半分は陸に落ちる。陸に落ちたもののうち粉末レベルのものは雨風で結局海に流れ込む。

でもってこれらはウランやプルトニウムや核分裂生成物のプロメチウムやストロンチウムといった重金属の核物質で、ヨウ素とかキセノンとかセシウムとかではないから汚染の進み方が違う。

大半は固体の状態だけど、時間とともに海水中に金属イオンの形で溶け出すのではないか?
プロメチウムなどの化学的性質を良く知らないのだが、時間とともに溶けていくとしたら魚介類への汚染が予想される。

この種の金属イオンがどのように生物に作用するのかがわからないから、もしかしたら影響は少なく済むのかもしれないが、水酸化ストロンチウムは水酸化カルシウムと振る舞いが似ているらしいので貝殻や骨に蓄積されるのかもしれない。あるいは海藻の養分として取り込まれるのかもしれない。

微小な粉末は空中を漂った後海面に落ちて広範囲の浅い海を汚染。もし海水に溶ける性質があれば、既に大半は海水に溶けてしまっていると思うのだが。

砂状のものは海底に溜り海底の潮流に乗ってゆっくり広がりながら汚染を拡大。徐々に海水中に溶け出して海底を汚染し続けるやっかいな存在だと思う。

小石程度のものは原発付近の陸と海に落ちて強い放射線を出し続ける。普段は移動をしないが台風のときのような強い流れあればどこかへ運ばれてしまう。

燃料棒の残骸はあまり遠くへは行かないけどいつまでも残り続ける。

微細な粉末状のものは空気や海水で攪拌されやすいので広範囲に広がるから濃度は薄くなるけど海面付近の浅い海を長期間、たぶん何年も漂うからプランクトンの類を薄く汚染し続ける。

だから、1~3年くらいで上位捕食者を経由して各御家庭の食卓に並びはじめるのではないか?だとすると、そろそろ本格的に汚染された魚が外国の市場に出てきてニュースになるのかも。たぶん国内だと大きく報道されないと思う。食物連鎖のスピードが分からないから何年後くらいに影響がで始めるか分からないけど。

砂状のものは福島県沖の海底を長期間、たぶん何十年~何百年にも渡って汚染し続ける。この種の砂粒を体内に取り込んで、たとえばエラにでも引っかかっていると身は汚染されていなくても高度に汚染された魚として認識されると思う。念のためエラと内臓は注意して食べないようにしよう。

粉末状でも砂状でも大きさの違いで振る舞いに差が出るのだが、水中での粉粒体の振る舞いはあまり詳しく調べられていないのではないかな?重いからどんどん下の方に沈んで堆積して環境への影響が少なくすむかもしれないのだが。

海面付近と海底付近では潮流の様子が異なるから衛星写真とかでは実態が分からないので、丁寧にメートル単位で海底を調査してみないとわからないと思うのだが、これは参考になりそう。
海底土の汚染と海水の汚染の関係について: http://tsukuba2011.blog60.fc2.com/blog-entry-485.html

燃料ペレットのカケラみたいな小石程度のものは間違って拾ったりしない限り大きな影響はないと思うけど、何十年もすれば強い潮の流れや海洋生物に運ばれて千葉県あたりの海岸まで辿り着くかも。忘れた頃にやってくるから、ある意味地雷。

燃料棒の残骸みたいにある程度かたまっているものは大変でも回収しないといけないと思う。

それぞれの比率と全体の量が分からないとなんとも言えないなぁ。吹き上がった核燃料の大半がその重さで遠くに飛べなくて原子炉建屋の瓦礫の中に収まっているなら海への影響を少なく見ることができるのだけど。

地上だったら危険な場所に近づかなければ安全だから距離という基準で判断できるけど、日本中どこに住んでいても食べ物については安全と言えない。確率的には西日本の方が安全だけど。

特に魚介類は当たり外れの差が大きい。確率の問題だから普段から魚を食べない人はそれほど気にしなくていいけど、毎日魚を食べているなら週に2~3回程度に減らした方がいいと思う。少なくとも確率がゼロでないことだけは確かだから。確率がゼロでないってことは必ず誰かは魚介類が原因で死ぬってことだからね。でも需要を減らせば検査対象が減るので検査の網を潜り抜ける確率も低くなるから死ぬ確率も低くできる。

まぁ、今更ではあるけれど食べ物に影響が出始めるのはこれからだと思うからまだ間に合うよ。今から気をつけて生活すればいいのだから。

あと、思っていたよりも発ガンの確率が高くなったと思うから、もはや怯えて暮らすのではなく、実際に、こまめに、小さな病気でも気をつけて検査してもらうようにした方がいい。早期発見で治療すれば大事には至らないでしょう。まぁ、そんな程度と思えば大騒ぎしなくても良いのかもね。

それに日本の経済の発達が医療を受けやすくして平均寿命を延ばしたと思うから経済性の追求は悪ではない。悪いのは安全性を軽視し過ぎたこと。国と東電は今後、全ての人のガン治療の費用を一部でも負担すべきだ。

それにしても遠い外国の他人のことだと「ああ、かわいそうに」で済むけど、自分が人体実験の材料にされているのかと思うと非常に嫌な気分になります。今更だけど自分が思っていたのより10倍~100倍ひどい事故のようだ。とても落ち込む。自分は最初チェルノブイリの10分の1から半分程度と思っていたんだから。

まぁ、でも実際には100倍ってことはないと思うし、地上に3割程度、海に7割程度散布されたとして地上の汚染状況を考えたなら核燃料の大半は原子炉建屋の瓦礫の中に残っていそうだよ。そう考えれば少し安心。

でも海の中は見えないから汚染の実態なんて分からない。たまたま地上に落ちなくて海にドバッと核物質の塊が落ちてしまえば発見は困難だ。

国内で最終処分場どうしようかって話しなら国内だけの問題だけど、汚染された魚が世界中に散らばっていくことを考えると、世界中に向けて核魚雷を発射し続けているような状態じゃないか。嗚呼、嫌だ。なによりも実態がわからなくて推測しかできない状況が嫌だ。本当に嫌だ。泣きたいくらいだ。

追記:
落ち着け自分。たぶん大丈夫だ。嗚呼、刺身が喰いたい。

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